
看護部ブログ「ナースパルス」
ドラマや漫画で聞いたことがあるかもしれませんね。
NICUとは(Neonatal Intensive Care Unit)新生児集中治療室の事をいいます。
墨東病院のNICUは15床を備え、小さく生まれた赤ちゃんや在胎週数が浅い赤ちゃん、
出生直後から集中治療を必要とする赤ちゃんなど、入院して専門的な医療や看護が必要な赤ちゃんが入院しています。
日本で生まれた赤ちゃんのうち、NICUへの入院が必要になるのは4%程度と言われています。
NICUにいる赤ちゃんの環境
週数が浅く生まれた赤ちゃんへ、お母さんのおなかの中にいる時に近い状態を提供することにより、
成長・発達を促すことができると言われています。
おなかの中の状態に近づけるために、ポジショニング(体位の調整)を行い、
室内の照度を落とし保育器の上にカバーをかけ(照度調整)、
モニターなどの環境音を最小限にする(環境音調整)などを行っています。
NICUの看護
NICUの看護技術は、すべてにおいてとても細やかです。
超早産児は500gにも満たない体重で出生しており、
小さな身体に施す治療は繊細で、使用する物品はどれも小さく、
扱いが難しく感じることも薬の単位も0.1ミリの世界です。
国内での普及はこれからですが、当院NICUでは「NIDCAP」に取り組んでいます。
NIDCAP(Newborn Individualized Developmental Care and Assessment Program)とは、
赤ちゃんの行動や状態を観察し、赤ちゃんそれぞれに合ったケアや環境をスタッフ、
家族といっしょに考えていくことです。
言葉を話せない赤ちゃんだからこそ、細やかな観察と、赤ちゃんにとってケアや環境が
適切なのかどうかを考え抜くことが重要な視点のひとつだと考えています。
また、NICUは家族の成長を支援することにも多くのウェイトを占めていることが特徴の一つです。
突然の早産で動揺している家族や不妊治療でようやく授かった家族など、
さまざまな事情を抱えています。
ソーシャルワーカーや臨床心理士などと連携し、より安心して赤ちゃんを見守れるよう、
ご家族それぞれに合わせた関わり方を模索しながら、一緒に赤ちゃんと家族の成長を見守っています。
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